北欧での暮らし

悩んでるなら”とりあえず海外”もアリ!という話をハーフに見えない外国人という立場から

北欧の人がなぜか喜ぶ一言

大学時代、休暇明けのスウェーデン人の友人(女性)に「日焼けした?」と、うっかり口を滑らせてしまったことがあります。それよりも前に美白こそすべてな日本人の友人(女性)から「女性に向かって日焼けした?はNGだよ!」と言われたことがあったのですが、スウェーデン人の友人からは意外にも「本当に?日焼けしてる?嬉しい!」とポジティブな反応が返ってきてビックリ!

「何がうれしいことなのか」という価値観は、自分の育ってきた環境によって違うことを感じた1コマでした。

世界一幸せなデンマーク人も悩んでます

2014年からデンマークで生活しています。世界一幸せな国民と言われるデンマーク人でも、僕が知る限り悩みはつきません。

もちろん「次の休暇はどこにいこうか」といった贅沢な悩みを聞くことも多いですが、じっくり話し込んでいくと、周りと自分を比べて「自分は本当にこれでいいのか?」と感じている人も少なくないことがわかります。

そんなデンマークに住んだことで解消された悩み

僕が悩んでいたことの1つに、自分の「国籍」があります。

僕は台湾人と日本人の”ハーフ”です。

といっても、台湾に行ったこともなければ、台湾語は全くわからないですし、国籍も日本なので、自分から言わなければハーフであることを知られることはありません。

それでも、特に小学校低学年の頃は悩みました。

道徳の授業で「在日朝鮮人の子がいじめられる」という話を読んでいた時に、「あれ?自分は一体何人なんだろう」と妙なあせりを感じたことを鮮明に覚えています。

当時の友人、というよりも彼らの両親や祖父母の中に「”アジア人”と付き合ってはいけない」という考えを持った人がいたこともあり、何かの拍子に自分が”純血”でないことを伝えて彼らの顔色が変わる、というのを経験したことも何度かあります。

日本人も”アジア人”であるにも関わらず、アジア人に対する差別的意識があるのは今でも変わらないことかもしれません。

「白人ならいいけど黒人はちょっと」という人から「外国人は全てダメ」という人まで、ゼノフォビア(Xenophobia/外国人嫌い)な人は、日本に限らず世界中にいます。

ハーフ顔ブームはいいこと?

ただ、ハーフ/クォーターのタレントブームの影響で「ハーフ顔になりたい!」という人も増えているこの10年ほどを見ていると、日本にも民族的な多様性を認める社会の下地が出来てきているのかもしれません。

僕はハーフとして「見た目」では苦労していませんが、日本人に見えないハーフの友人たちは、自分の外見で何かしらの苦労をしていることが少なくありません。

このテーマに関して数年前に意見を交換したJapan Timesのコラムニスト、Baye McNeilさんがおっしゃる通り、トレンドを追う女性達はメイクやカラコンを使って今流行の「ハーフ風な顔になりたいだけ」で、ハーフになりたいわけでもなければ、ハーフにポジティブな印象を持っているわけではないのかもしれませんが。。。

ただ、ハーフという理由だけで差別されたり、その存在を否定される状況から考えれば、きっかけはどうであれ、ハーフの人自身、もしくはハーフの人が”持っているもの”に対して、少しでも肯定的な印象を持つ人が増えていることは、歓迎すべきことだと個人的には思っています。

視点を変えれば問題は解決できることもある?

国籍に関する悩みは「自分ではどうにもできないもの」だと思っていましたが、大学生の時に初めて経験したデンマークへの海外留学を通じて「環境を変えればどうにでもなるもの」だということに気付きました。

日本にいると「ハーフ」とグループ分けされますが、デンマークに住んでいれば、ハーフどころか「がっつり外国人」になります。

スーパーで買い物をしているだけで、デンマーク人の赤ちゃんに不思議そうに指を指されたり、凝視されたりすることはよくあります。コペンハーゲンではあまりありませんが、お店によっては店員の対応に明らかな差があって「フル外国人として生きるのは、ハーフ外国人で生きるよりずっと大変だな」と、しみじみ感じます。

それでも、今いる環境や周りにいる人の価値観が合わないのであれば、生活拠点を移して環境を変えてみることで、学べることはたくさんあります。

悩みすぎて動けなくなることに注意!

解決法も見つからず、悩みが深刻になりそうであれば、まずはその状況からいかに抜け出すかを考えて行動することが先決です。

時間とお金に余裕があるのであれば、日本という環境から少し離れてみるだけで、月並みな表現ですが視野が広がり(日本を客観的に見られるようになり)、その結果「自分に合った環境」が何なのかを考えるときの役に立ちます。

なるべく若いうちに海外生活を経験できるに越したことはないのでしょうが、誰もが行きたいときに海外に行けるほど余裕があるわけではありません。

経済的な理由や家庭環境など、動きたくても動けない人もいると思います。

僕もそうでした。

だからこそ、行けそうなタイミングがきたら、臆せずに飛び出してみればいいと思います。

遅すぎることはありません。

留学を含む海外での生活は、明確な目標を持たなければムダになってしまうという考え方もありますが、目標がなくても別にいいと思います。

自分の知らない世界に触れたことで、人生の目標を立てられるかもしれません。何がしたいのかわからないまま時間だけが過ぎてしまい、目に見える形で得られたものが何もなかったとしても、精一杯行動した経験は残ります。

わざわざ知らない土地に行って生活することの目的は「そこで暮らしてみること」で十分です。

できる限りそこで暮らしている人達と何気ない毎日の中で交流を重ね、彼らが日々感じていることに触れられれば、書籍やインターネットでは得られない”生きた情報”を得ることもできます。

そうやって、勇気を出して海外で生活してみると、いかに日本での生活が「窮屈」であるかと同時に「快適」かを、改めて実感することができるはずです。

大変なことも多いけど海外生活はオススメです

海外で生活するのは大変なことが盛りだくさんですが、それでも日本より生活しやすいと感じている人もたくさんいます。

もし今、仕事やこれからの人生について迷っていて、海外に活路を見出したいと思っているのであれば、とりあえず行けるだけ長い期間で自分が行ってみたい国に行ってみてください。

そして、その際はホテルだけではなく、Airbnbやカウチサーフィンのようなサービスを利用して、”普通の家”に住み、ホストと話をしてみてください。

目の前の景色を変えることで、たくさんのインスピレーションが得られることは間違いありません。

長くなりましたが、最後に僕の好きなマハトマ・ガンジーの言葉でしめたいとおもいます。

“There is more to life than increasing its speed.”
(人生には、スピードを上げるよりも大切なことがある)

YouTubeライブ配信中!

隔週日曜日に北欧の働き方・教育・子育てをテーマにして、コペンハーゲンからライブ配信を行っています。ライブ配信中に聞いてみたいご質問やコメントなどは、お気軽にYouTubeのチャット機能からお知らせください!

チャンネル登録はこちら