北欧の働き方

北欧企業の病気休暇に対するアプローチが驚きの連続だったという話

2年間お世話になったデンマーク本社のソフトウェア会社Siteimprove。同社Webサイトには2019年8月31日時点でまだ僕の写真が使われております笑。

デンマークの職場環境ってどんな感じ?

以前デンマークの働き方について、デンマーク人の友人トーマスにインタビューを行い「気になる!デンマークのワークライフバランスって実際どうなの」をYouTubeで公開しました。今回はその動画の中でも少し触れていた「病気休暇」について、僕が実際に経験した話をご紹介します。

デンマークではフルタイムの勤務時間は一般的に週37.5時間に設定されています。もちろん時期や場合によってはそれを超える可能性もありますが、そんな時は働いた時間分の残業代をもらうのではなく、別途上司と相談して半休を取ることが多いです。

また、子どもを保育園に迎えにいったり、歯医者の予約があるといった理由で早く退社する/遅く出社することも毎日のように起こります。

タイムカードを押しているわけではないので、完全にお互いの信頼をベースに成り立っています。それぞれの仕事の責任が明確なので、仕事が終わってさえいれば問題にはなりません。

(このような個人主義的な働き方がベースにあるので、日本でいう「チーム」や「チームワーク」とは大きな差があるのですが、その話はまた別の機会にまとめたいと思います)

それでもストレスで病気休暇を取る人は少なくない

日本で働いていた時と比べて驚くことがたくさんあるデンマークの職場環境ですが、僕が個人的に一番驚いたのは「病気で休んでも給料が支払われる」という点です。

風邪を引いてしまったらすぐに休み、早く回復させることを優先します。風邪薬を飲んでマスクをつけ、ぼーっとした頭で非効率的に仕事をしながら社内にウイルスをまき散らすよりもよっぽど合理的ですね。

とはいえ、このように恵まれた環境であっても、人間関係のストレスや、マネージャーの管理不足による無茶な仕事量によってストレスを抱えてしまう人も少なくありません。

実際に僕の周りでも、ストレスで精神的にダウンしてしまう同僚が定期的にいました。LinkedInで「人は会社のせいで退職するのではない。上司のせいだ」的な名言が頻繁にシェアされているところから見ても、僕が勤めていた会社特有の問題ではなく一般的な問題であることがよくわかります。

デンマーク流の病気休暇から職場復帰へのプロセス

ストレスでダウンしてしまった際には、人事部や臨床心理士といった専門家と相談しながら職場復帰のプロセスを考えます。

僕のいた部署でもマネージャーが「彼/彼女はまず6週間休みを取って様子を見ることになりました。その後、体調が戻っていれば12週間の間はパートタイムで少しずつ仕事に復帰する時間を増やしながら最終的にフルタイムに戻る予定ですが、様子を見ながら進めていきます」といった形で同僚たちに説明をする、ということを何度か経験しました。

職場復帰までの間、給与はもちろん全額で支払われ続けます(病気休暇の期間によっては雇用主だけでなく居住している市町村も給与の支払いを負担します)。

マネージャーが「こんな形で職場復帰をサポートするのは他の国では理解されないだろうけど、これがデンマーク流のやり方だよ」と言っていたのがとても印象的であり、こういった形で税金が使われているのであれば、高福祉のための高負担も悪くないなと思える出来事でした。

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