北欧での働き方って実際どうなの?あるデンマーク人のホンネとワタシの経験

こんにちは!最近、今春から新卒で働き始めた大学の同期が悩んでいる姿を見て、「働くって何だろう?」と考えている林です。某大手広告代理店の女性新入社員が過労死した事件以来、「残業」や「長時間労働」、「ワークライフバランス」といった働き方に関するキーワードが日本で注目されるようになりました。

また、この事件を受けてメディアで北欧の労働環境と日本のそれが比較されるようにもなりました。様々な議論がありますが、個人的には、たまに見られる「北欧の働き方は素晴らしい。だから、日本企業は北欧を見習うべきなんだ!」という主張が気になっています。

今日はデンマーク発の世界的に有名な海運会社、マースク(Maersk)で働いているトーマスさんのお話と私の留学経験を踏まえて、働き方について考えてみます。

デンマークでは16時に定時退社するのが普通?

私は交換留学でコペンハーゲンにいた時に、有名企業が入っているオフィスビルの隣にある学生寮に住んでいました。自分の部屋からそのビルの中が見えたので、働いている人たちをよく眺めていました。

そこで驚いたのは、16時ごろから働いてる人たちがビルから出始めて、18時の時点でオフィスの電気が消えていたのです。さらに、休日に誰1人として出勤していなかったことは衝撃的でした。

これらの光景を見た私は、「さすがワークライフバランスが整っている国デンマーク!」と思っていましたが、もちろん例外はあるみたいです。現在トーマスさん自身は、週37時間働きプライベートを十分に楽しんでいるそうですが、マースクでの最初の2年間は仕事で成果を出すために残業をしていたと動画で話しています。

「限られた時間で成果を出さないといけない」というプレッシャー

トーマスさんの会社に限らず、デンマークの企業では仕事のパフォーマンスがかなり重視され、決められた成果を出せなければ簡単に解雇されることがあります。その背景にあるのは、労働市場の流動性を上げるためのフレキシキュリティ(Flexicurity)[1]というデンマーク政府の政策です。ここでは詳しく説明しませんが、興味のある方は文末のリンクをご覧ください!

さて、労働時間が短いということは一見羨ましく思えますが、逆に言うと限られた時間の中で仕事の成果を出すことが求められます。難しいプロジェクトを担当し、厳しいスケジュール管理をしなければならない場合、成果を出すことがプレッシャーになるかもしれません。そのような状況でも、トーマスさんのように仕事を楽しめる人にとってプレッシャーは良い刺激になるのかもしれませんが、そうでない人にとっては仕事に対してストレスを感じてしまいます。

労働時間と仕事の質

労働時間が長いほど仕事の質が必ず上がるという保証はありませんが、この2つはトレードオフの側面があると思います。コペンハーゲンの市民センター(The Citizen Centre)での私の経験をお話します。この市民センターは週3日しか空いておらず、さらに木曜日は午前中で閉まります。たくさんの外国人がビザの書類などを申請するために行く場所であり、私はEU在住カードを催促するために4回ほど行きました。

週3日という限られた日数とかなり短い開設時間で業務をこなさないといけないせいか、職員の対応が決して丁寧とは言えないのです。私の場合、4回もカードの催促に行ったのに、結局カードをもらうことができませんでした。原因を確かめてみると、いずれもカード発送が未完了ということでした。

あくまでこれは私の個人的な経験ですが、このことから考えられるのは短時間労働で時間が限られた結果、仕事の質を下がることもあるということです。特に、組織の売上や利益を追求しない公的機関はこうした状況が起こりやすいのかもしれません。

まとめ

いかがでしたか?全てのデンマーク人が37時間しか働かないということではなさそうですね。それに、労働時間の長さに関わらず、日本でもデンマークでも会社から成果を求められることは変わらないみたいです。でも、トーマスさんも話しているように、デンマークではほとんどの人がどれくらい働くかを自分で決めるので、過労死に至ることはなさそうです。

参考記事(別のサイトのリンクです!)

[1] 週刊東洋経済. (Ed.). (2008, November 05). デンマークとオランダが先鞭、EUが目指す柔軟な労働市場と雇用保障 | オリジナル. Retrieved August 23, 2017

トーマスさんの動画はこちら

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